当院での症例
右ハムストリングス肉離れ 19歳男性 野球
【症状・状態】
部活を引退後、久しぶりに練習に参加して走った際に右の太もも裏の筋肉(ハムストリングス)を傷め、来院されました。
患部を押さえた時の痛みや、ハムストリングに力を入れた時の痛みはありますが、腫れやストレッチ時の痛みもなく、損傷程度は比較的軽い状態でした。
【経過】
■初診
右のハムストリングスの痛みや緊張を緩和するための徒手療法と鍼治療を併用しておこないます。
■1週間後
本日、ノック練習中に右の太ももをかばって走り、左のふくらはぎを負傷してしまいました。爪先立ちすると痛みが伴い、ストレッチをかけると痛みが増悪する状態でした。治療はハムストリングスの徒手療法に加えて、左のふくらはぎの痛みを緩和させる徒手療法を行ないます。(週4~5日)
■2週間後
ハムストリングスとふくらはぎの治療は継続。爪先立ちをした時の痛みも軽減してきたので、次回より競技復帰に向けてのリハビリを開始します。
■3週間後
今週よりリハビリ開始です。リハビリのメニューに加えて、パフォーマンスアップの為のトレーニングも並行して実施。メニューはカーフレイズやヒップリフトなど行い、ハムストリングスやふくらはぎの筋力強化をメインに週2~3日で行います。
■5週間後
リハビリのメニュー更新です。殿部の筋力強化のメニューを追加して行います。本日よりランニングでのダッシュを許可しています。
■6週間後
リハビリのメニュー更新です。体幹の筋力強化のメニューを追加して行います。
■7週間後
リハビリのメニュー更新です。リハビリは今回の更新で最終段階になります。
メニューはロシアンハムストリングス、ブルガリアンジャンプスクワットなどハムストリングスに高い負荷(遠心性収縮)をかけて、競技復帰に向けて準備していきます。
プレーに復帰して試合にも出場していますが、再負傷もせずにプレーできています。
現在はパフォーマンスアップのため、トレーニングを継続中です。
ハムストリングスやふくらはぎは肉離れを起こしやすい筋肉です。
肉離れは急激に筋肉が引き伸ばされて起こるもので、筋肉の柔軟性が低下している時や疲労が蓄積している時に起こりやすいケガのひとつです。
予防としてテーピングやサポーターを使用してプレーすることもありますが、普段からストレッチやセルフケアで疲労を蓄積させないことや、プレー前のウォーミングアップをしっかり行うことも予防になります。
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