スポーツ外傷・障害
足底腱膜炎と踵骨棘
足底腱膜炎と踵骨棘は足の裏の真ん中から踵にかけて痛みを生じる障害でスポーツ選手たけでなく、一般の方にもよく見られます。
この痛みは、起床時の立ち上がった時の刺すような痛みが強く現れ、時間とともにその症状が緩解するのが特徴です。
原因
足の裏には強靭な腱膜(足底腱膜)が踵から足指の根元にかけて走っており、この強靭な腱膜が足の裏のアーチを形成し歩いたり走ったりする時に、ふくらはぎの筋力をつま先に伝導する働きを担っています。
足底のアーチが異常に低いタイプ(扁平足)は足底腱膜に大きな負担がかかり、その結果足底腱膜に炎症とスパズム(異常緊張)が発生します、この状態が足底腱膜炎です。
他の原因は、あわない靴の使用・ハイヒール・長時間の立ち仕事・使い過ぎ・肥満・すり減った靴等もあります。
足底腱膜炎が長期間にわたり続いたり、足底腱膜のスパズムが継続するとそのテンション(牽引力)が踵の骨にかかり、骨の増殖異常を起こします。
これが踵骨棘で、踵の骨(踵骨)に棘(とげ)のような骨が増殖し、炎症と痛みを引き起こします。
痛むところ
下の写真の三本の線に沿って痛むのは、足底腱膜炎
赤丸のところは踵骨棘
扁平足
踵骨棘
踵の骨から棘(トゲ)のような骨が出来てしまいます
ハイヒールは足底腱膜を緊張させますので、避けた方が良い
インソール
インソールによって踵からアキレス腱のラインを揃える事が必要です
治療とエクササイズ
足の裏のアーチにかかる負担を軽減することが重要な対応方法で、テーピングやインソール(靴底サポーター)がその役割を果たします。
かく個人のアーチを矯正するインソールが必要となりますので、アーチのタイプや普段使っている靴にあったインソールを作成し、購入していただく事をお勧め致しております。(500〜2,000円)
他にも、症状を抑えるため、アイシングや休息・練習方法の変更等もおこないます。
症状が非常に強い時は、抗炎症剤や痛み止めをスポーツドクターは処方します。
ステロイド注射で痛みを軽減する方法もありますが、注射のタイミングと回数には充分な配慮が必要です。
エクササイズで足底腱膜の緊張を和らげ、効果的に症状を軽快できますのでアスリートでは積極的にエクササイズを進めております。
エクササイズ
ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎの過緊張は足底腱膜炎を引き起こしますので、しっかりと緊張をとり除いてあげましょう。
膝を伸ばした状態と曲げた状態の両方を行ってください。
タオルストレッチ
タオルを使って、足底部とふくらはぎを伸ばしましょう!
やや負荷をかけてのストレッチ
階段やベンチを使ったストレッチ
膝を曲げた状態と伸ばした状態の両方
足底腱膜のストレッチ
つま先をたてた状態をキープ!
テニスボールやゴルフボールを使ってのマッサージ
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