アスリート鍼灸整骨院 アスリートトレーニングセンター

膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)

膝蓋靭帯は膝蓋骨と脛骨(すねの骨)を連結している靭帯で、膝を伸ばす役割を果たしています。

大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)がダッシュやジャンプ動作の際にもっとも働く筋肉で、膝蓋靭帯はそのパワーを脛骨(すねの骨)に伝達する唯一の靭帯です。

この靭帯に炎症が起きた状態が膝蓋靭帯炎と言われバレーボール・バスケット・スプリンターの間でよく発症致することから、ジャンパーズニーとも称されています。
この部の炎症は徐々に広がる傾向があり、同じようにその炎症部分に痛みが起こり徐々に悪化します。
トップアスリートに限らず、小学生でもみられることがあります。

どういった事が膝蓋靭帯炎を引き起こすでしょう?

膝蓋靭帯炎は、オーバートレーニングやオーバーストレスで発生します。
特にハードな合宿中や高校や大学に入ってから練習の質と量が急に増えた時によく見られます。

他にもいくつかの原因が挙げられます。

  • 脚の構造的な異常(特にX脚)
  • 足の扁平足
  • 膝が内側に入り込むように向き、つま先が外側を向くジャンプの踏み切り動作(Knee in &Toe out)
  • 柔軟性の低下とストレッチ不足
  • 膝蓋骨の不安定な膝

膝蓋靭帯炎の治療とケアの方法 

  • マッサージや鍼灸治療
  • 安静と休養
  • トレーニング&リハビリテーション:下記参照
  • アイシング
  • サポーター&テーピング
  • 薬剤:抗炎症剤
  • 下り坂のランニングの中止と軟らかい路面でのランニング
  • シューズ:すり減った靴の交換、扁平足の方はアーチサポートインソール

トレーニングとリハビリテーション

◎踏み切り動作姿勢の矯正(膝が内側に倒れないように)

Knee Valgus (X脚)でのジャンプ動作は、膝蓋靭帯に余分なストレスを与えるだけではなく膝蓋靭帯を傷つけるようなストレス(剪断力)もかけてしまいます。
よって筋力トレーニングによって補正するように致します。

さらに扁平足や内側が減ったシューズなどは、X脚を助長してしまいますのでこちらも矯正が必要です。

◎股関節・膝・足の関節の柔軟性のトレーニング

関節の柔軟性の低下は、効率的な運動を阻害して関節の一部に余計な負担をかけて動作をすることになります。

特にジャンプ動作では、最もジャンプパワーを発揮するのは股関節の伸展筋ですが、股関節が硬いと効率よくパワーが発揮できずに、膝の力に頼ってジャンプするようになります。

結果ジャンプ力の伸び悩みや、膝蓋靭帯炎を引き起こします。

◎筋肉のストレッチ(もも&ふくらはぎ&お尻の筋肉)

筋肉の柔軟性を高めるためのストレッチは、アップやダウンの時に行うストレッチとは異なり、筋肉を伸ばした状態で30秒程キープする事が重要です。

時間的には20~30分ほどかけてしっかり行ってください。