当院での症例
足関節捻挫 16歳男性 バレーボール
【症状・状態】
2ヶ月前に練習中のジャンプの着地を失敗した際に左足首を内側に捻り受傷。その後1ヶ月プレーを中断した後、痛みがなくなったためプレーに復帰しましたが、復帰後に再び痛みが出るようになったため来院されました。
【経過】
初診
足関節外側の靭帯(踵と外側のくるぶしの間にある靭帯)の痛みや腱の硬さがあり、足関節の可動域制限がある状態。
プレーを中断していた期間にリハビリをしていなかったため、左のふくらはぎの筋力低下もありました。
今回から足関節の痛みを緩和させる徒手療法を行い、同時に下肢の筋力強化、足関節の可動域を向上を目的としたリハビリを開始しました。練習は足関節をテーピングで固定して痛みのない範囲で許可をしています。
1週間後
練習中に飛び込んでレシーブを繰り返し行い、右の殿部を何度も打ったため痛みが出ていました。
打撲部に腫れや硬さがある状態だったので、レシーブは飛び込んでしないように制限をかけています。
2週間後
治療は前回同様の内容で継続、リハビリメニューは更新です。
足関節のリハビリメニューに加えて、パフォーマンス向上を目的とした殿部の筋力強化のメニューを本日よりスタート。
3週間後
本日、走っていて止まろうとした時に左足首を再び内側に捻ってしまいました。
本日は腫れを抑えるためのアイシングと徒手療法を行い、日常生活は包帯で足関節を固定して経過をみます。
5週間後
今回は左膝の外側に痛みが出ていました。
圧痛が著明なところは太もも外側から膝の外側にかけて走行する腸脛靭帯という靭帯の付着部で、腸脛靭帯そのものにも緊張がある状態でした。治療は腸脛靭帯の緊張を緩和させる徒手療法を行いました。
※殿部の筋力や柔軟性が低下している時に繰り返しジャンプ動作などを繰り返し行うことで炎症を起こすことがあります。
6週間後
リハビリメニュー更新です。
本日よりジャンプ動作を行うメニューを追加して、足関節の安定性や殿部の筋力強化をしていきます。
現在も継続してパフォーマンス向上のために治療、リハビリを行っています。
捻挫をしてしまうと足関節周囲の筋や靭帯が引き伸ばされてしまい、それが原因となって足関節の安定性が低下しています。靭帯は一度伸びてしまうと元には戻りませんが、筋肉に関してはリハビリを行うことで足関節の安定性を向上させる事が出来ます。捻挫をしてしまった後の処置を怠ってしまうと再負傷してしまう原因になってしまうので、負傷後のケアをしっかり行うことが大切です。
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